2024年も球春到来!各球団のドラ1の育成方針まとめ

2023年10月26日に行われた2023年プロ野球ドラフト会議で122名の選手がNPB入りを果たしました。その中でも今年の各球団が1番評価をした選手たちがドラフト1位指名された12名です。まさに金の卵ともいうべき存在であり、今後チームだけでなく、日本球界を背負って立つ選手になることが期待されています。

そして2024年2月1日、西武ライオンズを除く11球団が一斉にキャンプインし、球春到来を告げました。

このキャンプでドラフト1位選手たちはどのように力をつけていくのでしょうか。また、各球団はどのような育成方針で金の卵を育てていくのか、注目が集まっています。

そこで今回は各球団のドラ1の育成方針について調査、まとめていきます!

各球団の育成方針まとめ

大学生投手豊作の年と言われ、即戦力として期待される投手が多く示された2023年のドラフト。そんな中でも高校生を指名したオリックスとソフトバンクは特に育成方針に注目が集まっています!

まずは2023年日本一に輝いた阪神が所属するセリーグから順番に見ていきます。

セリーグ

阪神

下村 海翔 投手 青山学院大学(東都大学野球連盟)

下村投手は大学時代に右肘手術を受けたことがあり、無理をさせないために2軍でのキャンプインとなっています。将来のエースとして期待されているものの、昨年日本一に輝いたチームの投手陣は盤石。焦らずじっくり土台を作って、今シーズン中盤以降の1軍での登板となっていくのではないでしょうか。

広島

常廣 羽也斗 投手 青山学院大学(東都大学野球連盟)

常廣投手は即戦力として期待されていますが、大学の単位取得との兼ね合いで2軍でのキャンプインとなっています。そんな中で2月7日に新井監督が見守る中ブルペン入りしました。この投球をみた新井監督は「練習もできているし、体調も問題ないですということだった。ちょっと(合流時期を)考えようと思います」と、早期の1軍昇格の可能性も示唆し、開幕ローテーション入りにも期待がかかっています。

DeNA

度会 隆輝 外野手 ENEOS(神奈川)

社会人No.1野手としてDeNAに入団した度会選手は開幕スタメンを目指し、三塁、二塁、外野の練習を行なっています。ただ、二塁には打点王の牧が、三塁には首位打者の宮崎という大きな壁があり、外野争いも熾烈な競争となっています。

そんな中でも石井打撃コーチから「よほどのことがなければいじらない」と言わしめた打撃で猛アピールをしているため、開幕スタメンの可能性も非常に高く感じられます。

巨人

西舘 勇陽 投手 中央大学(東都大学野球連盟)

即戦力として期待される西舘投手はシートバッティングに登板するなど順調な調整を進めています。

シーズン開幕後はチームの方針として1軍では負け試合のリリーフからスタートとなります。負け試合という比較的重圧の少ない場面で1軍レベルを体感し、そこで抑えて自信をつけてから先発というステップになるようです。

ヤクルト

西舘 昂汰 投手 専修大学(東都大学野球連盟)

ヤクルトのドラフト1位・西舘投手は合同自主トレ中、上半身のコンディション不良をうったえ、当面はノースロー調整となり、即戦力ルーキーとして期待されていましたが、春季キャンプ2軍スタートとなっています。

まずはしっかりと戦える体を作り、そこから勝負をしていくことになります。

中日

草加 勝 投手 亜細亜大学(東都大学野球連盟)

即戦力として期待されていた草加投手ですが、合同自主トレ中に右肘の違和感を訴え、検査したところ右内側即副靭帯を損傷していたことがわかり、2月1日に右肘内側側副靱帯再建術(通称トミー・ジョン手術)を受けました。復帰までに1年かかることとなりルーキーイヤーでの復帰は絶望的ですが、さらに力強い体を手に入れて復帰することを期待しましょう。

パリーグ

オリックス

横山 聖哉 内野手 上田西(長野)

リーグ3連覇を果たしたオリックスが1位で指名したのは12球団で唯一の高校生野手、横山聖哉選手です。

オリックスは若い選手が多く、横山選手が即戦力として見られているわけではなく、キャンプもB班で研鑽を積んでいます。ただ、中嶋監督の方針としていい選手は何年目、何歳だろうと試合に出す(実際、2年目だった紅林選手、宮城投手はそのチャンスを掴み取りました)ので、横山選手も「下でじっくり」ではなく、しっかりと戦える力さえ身につけば、いつでも一軍で戦うことができそうです。

ロッテ

上田 希由翔 内野手 明治大学(東京六大学野球連盟)

大学No.1野手としてロッテに入団した上田選手。開幕1軍、開幕スタメンを期待されています。しかし、本職の三塁には今季からコンバート予定の中村奨吾選手、安田尚憲選手など高い壁が立ちはだかっています。

球団からは三塁での起用がメインになると言われているようですが、守備練習では二塁や一塁の練習をし、出場機会を窺っています。上田選手のバッティングは非常に期待できるので、どのポジションでもチャンスを掴んでもらいたいですね。

ソフトバンク

前田 悠伍 投手 大阪桐蔭(大阪)

ソフトバンクの小久保監督は前田悠伍投手について「特別育成プログラムがもうできあがっているので、それに沿ってやっていきます。その上で宮崎に連れていく理由としてはドラフト1位。この世界に平等はないので。ドラフト1位で球団が期待して大きなお金で契約した選手をちゃんと一人前に育てるというスタートの時点。倉野コーチの近くで預かって。他の即戦力のピッチャーとは全然ペースが違います」と話しています。

即戦力としてはみておらず、しっかりとプロで長くエースとして活躍できる体をまずは作り、その上で1軍昇格、というステップになっていくようです。

楽天

古謝 樹 投手 桐蔭横浜大学(神奈川大学野球連盟)

即戦力として期待されている古謝投手ですが、今江敏晃監督から「期待はしてるけども、そんな慌てる必要ないし、とにかく慌てず、しっかり自分のペースでやったらいい」と言われており、急ピッチでの調整、というわけではなさそうです。

とはいえ、シーズン開幕にはしっかりと体を仕上げていくでしょうし、そこはコーチと相談しながら調整をしていくことになります。

西武

武内 夏暉 投手 國學院大學(東都大学野球連盟)

松井稼頭央監督は先発ローテ入りが期待される武内投手について「初めてのキャンプ。1年間は長いですから、しっかりリズムに慣れることも大事。力が入るかもしれないですけど、こちらがしっかりと見ながら。まずはケガなくキャンプを終えてほしい。それだけの投手ですから、非常に見るのが楽しみ」と語っています。

開幕ローテに向けて徐々にペースを上げていくことになります。

日本ハム

細野 晴希 投手 東洋大学(東都大学野球連盟)

細野投手は制球難が最大の課題で、球団側も即戦力という位置付けではなく、大渕スカウト部長は「開幕1軍とか目先のことにこだわりたくない。本人と5年、10年先の目標を擦り合わせて、育成プランを練り直していく」と話しています。

日本ハムも新庄監督の元、かなりの若返りを果たしており、今シーズンはこれまで整備してきた投手陣で戦っていくことになり、細野投手は徐々にその投手陣に割って入っていくことになります。

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最後に

今回は2月1日にキャンプインし、球春到来となったプロ野球について、今後が非常に楽しみなドラフト1位選手たちの育成方針についてまとめてきました。

即戦力投手が非常に多かった2023年のドラフトの中で1位指名を受けた投手たちなので、即戦力として期待されながらも、怪我だけしないように、球団側も慎重になっているようです。

どの選手も持っているポテンシャルは素晴らしく、それをシーズン開幕に向けて充分発揮できるよう、プロのコーチの元、調整を進めていくことになります。

2024年シーズンもルーキーたちの活躍から目が離せませんね!

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