怪我によるシーズン全休の心配もWBC開催に対する批判的なコメントまとめ

怪我によるシーズン全休の心配もWBC開催に対する批判的なコメントまとめ

日本が2009年以来3度目の世界一に輝いたWBCの熱が冷めやらぬままプロ野球 開幕を迎え、熱戦が繰り広げられています。古くからの野球ファン、にわかファンが入り混じり、大いに盛り上がったWBCですが、一方で、大会の開催がシーズン前の3月ということもあり、シーズンにかける選手が参加しない、参加した選手が怪我を負い、その年のシーズンを棒に振る、ということもあるため、批判的なコメントも多く寄せられています。

そこで今回はWBCの開幕に対する批判的なコメントをまとめ、今後の大会開催について考察していきます。

批判的なコメント①怪我によるシーズンへの影響について

まずWBCについて批判的に述べられる理由として、大会期間中の怪我によるシーズンへの影響です。今大会もプエルトリコ代表でニューヨーク・メッツに所属するエドウィン・ディアスが今季絶望とも言われるほどの大怪我をしました。この怪我について、今オフに大型契約を結んだばかりにも関わらず、試合中ではなく勝利後にチームメイトと歓喜していた際に負傷したため、開催に対して反対のコメントが多く寄せられました。

コメントとしては「これだからメジャーは高給取りの選手をWBCに派遣するのを心配しているんだ」や、「自分はWBCのようなトーナメントにはどのMLBプレイヤーも参加するべきではないと思う。出場するのは有望なマイナー選手、大学の選手、引退したメジャーリーガーもいいかもしれない。」と、怪我のリスクがあるイベントにメジャーリーガーは参加すべきでないというコメントが目立ちました。

批判的なコメント②開幕時期について

シーズン開幕前に行われるWBCでは急ピッチでの調整も懸念の一つです。今回侍ジャパンのメンバーとして優勝に大きく貢献したダルビッシュ有の所属するパドレスのボブ・メルビン監督も「理想的ではない」と、スプリングトレーニングに参加できないことによる実戦不足を憂慮していた。エンゼルスの大谷翔平のように球団から制限がかかるなど、“出すぎ”も問題のようだが“出なさすぎ”も問題があるようです。

サイ・ヤング賞3度でニューヨーク・メッツに所属する右腕マックス・シャーザーも開催時期について「(シーズン中の開催であれば)先発投手は体ができているし、投球制限のようなものはなくなるだろう。本気の選手たちがプレーしてリアルな試合が見られるようになる」と米メディアの『SNY』でコメントしています。

さらにNPBでも過去にWBCに出場した選手がそのシーズンの成績を大きく落とした選手も少なくないため、日本でも開催時期については懐疑的なコメントも少なくないのが実情です。

今大会の出場選手についてはシャーザーのコメントにもあったように、MLBで活躍するスター投手の出場は少なく、米国代表は野手こそ豪華なメンバーが揃っただけに、開催時期の再考も大事なのは間違いないでしょう。

批判的なコメント③開催場所の偏り

WBCへの批判的なコメントの中には開催地についてのコメントも少なくありません。これまでの大会で日本とアメリカだけ常に試合が行われており、圧倒的なホームの環境で試合をすることができ、不公平だ、というコメントが見られました。

そもそも開催地についてはオリンピックなどとは異なり、開催を希望する国や地域が共同で開催することになっています。そのため、それぞれの国が開催にあたって収益などのメリット、デメリットなどを検討したうえで希望する、しないを判断しています。そうすると、野球への関心の高さで開催地が決まってくることになるため、必然的に日本とアメリカ+αでの開催となってしまうのです。

決勝リーグ以降は、全て米国にて開催されていますが、その理由としてはWBC開催のきっかけを作った国というのが大きいのかもしれません。

最後に

今回はWBCの開催について批判的なコメントとその根拠についてまとめてきました。他の種目と違い、競技地域に偏りがあり、なかなか全世界的な大会になりきれていないためにシーズンオフの3月に2週間だけ開催する無理なスケジュールを強いられる理由の一つとなっているのでしょう。今後競技人口や地域が拡大することで、シーズン中の開催なども検討されてくるでしょうし、より良い大会になっていくことを期待したいですよね!

おすすめ